楽団ケ・セラ 第6回定期演奏会

先日行われた「楽団ケ・セラの第6回定期演奏会」のレポートを
ケ・セラの支援者であるNさんに書いていただきましたのでご紹介します(´∀`)

去る、6月14日。楽団ケ・セラの第6回定期演奏会が
松本県民文化会館小ホールで行われました。
入場者は、約450名でした。
ケ・セラは、ダウン症の子供達をを中心にして、音楽を作業の目的としたNPO法人です。
私とケ・セラの関わりは、友人の息子がダウン症という障害をもって生れたことに始まります。
話は昭和45年ごろの事。
友人は、日本で一番大きな大学の工学部に籍を置いて、部員100名を越す
マンドリンクラブのコンサートマスターをしておりました。
将来はマンドリンで生計を立て、世の中の隅々までマンドリンの音楽を広めよう、
と夢は大きなものでした。

そんな彼の夢に付き合うのが、楽しみの一つでした。
彼の勧めもあって、私はギターを始めました。
二人で、チャルダッシュを猛烈に速く弾くのが自慢でした。

時は流れ、友人はプロの道をあきらめ松本に戻りました。
父親が営む「大工業」に精を出すようになり、余暇として音楽活動をしておりました。
長男が生まれ、長女が生まれ、ごく普通の家庭でした。
ところが次男が生れると「ダウン症」でした。
ここから友人の生活は劇的な変化を見せ始めました。
松本市役所内に「ダウン症・親の会」を発足させ、
親の不安を和らげる努力をしました。
また、病気のため子どもとの会話がままなりません。
周囲の人を巻き込んで、子どもの将来の安寧の道を探っておりました。

そんなある日、作業場に置いてあった、ギターを息子が弾いていました。
あ!これだ。
いままで、ただあたふたしていた自分の不甲斐なさをフッキリ、
早速同じ障害をもつ親と話し合い、音楽を通した情操訓練に挑んでいきました。
平成10年ころのことです。

始めは、とても音楽と呼べるようなものではありませんでした。
だって、譜面が読めませんから……
何度も何度も聞かせて、耳から覚えさせ、アンサンブルにしていく。
気の遠くなるような練習でした。

一人増え、二人増え今では10名になりました。
年間40~50回のコンサートをこなします。
キーボードを主力楽器として日々進化しているところです。

平成18年には、NPO法人の認証を取得しました。
活動に賛同していただける層も広がり、松本で活躍中の小松さんに
ケ・セラのオリジナル曲「たのしい 日曜日」を作曲してもらい初演しました。
本当に楽しく、ウキウキする曲で演奏会では、自然に手拍子が起こるほどでした。
また、初めてチャレンジしたドボルザークの新世界では、
初めてティンパニーを叩き大成功を収めました。
無事定期演奏会を終え、もう第7回の事に話が及んでおります。

ケ・セラよ 感動をありがとう。
こんな社会貢献も、あっていいのかな、と思う今日この頃です。

♪当日の様子♪

リハーサル中

本番中

ゲストの「麦っ子広場」の皆さんと

アンコール

たくさんの皆さまから拍手とご声援をいただきました!
ありがとうございました

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